いこいのブログ

施設のブログ:デイサービスセンターいこい

2017/01/09

最優秀研究発表者に選ばれました!!!

11月12日~13日に広島県福山市で開催された、

第15回、日本通所ケア研究大会に参加し、「認知症ケア・ケアの工夫」部門で

最優秀研究発表者に選ばれ、表彰されました!!!

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私にとって、涙が出るほどうれしいことでした。

内容を少しだけ紹介させていただきます。

 

「認知症ケアからできた人材育成 ~先手を打つ事の大切さ~」

BPSDが顕著に現れているご利用者様への取り組みが人材育成につながった

事例を報告しました。

職員がユマニチュード研修・センター方式の実施・ひもときシートの実施・ご家族

を交えての再アセスメント・排泄のコントロール・故郷訪問といった取り組みを重ね、

ご利用者様のS様に対し、十分な時間を使い対応方法を検討することができるよう

になりました。

BPSDが出現してからの対応をしたり、気を紛らわす対応、いわゆる後手の対応を

行っていました。

以上のことを実施し、時間をかけた結果、後手の対応では真の不安は取り除けな

いことがわかり、先手の対応を考え行動に移せる職員が出てきました。

当事業所では窓の外に徳島県で有名な眉山の風景が一望できます。

S様はその景色を気に入っておられ、「山が綺麗やね。」「あの山を登ったことが

あるんよ。」とお話してくれます。

山の話になると表情が好いので、職員は山の話をしてコミュニケーションをとって

いました。

先手の行動ができるようになってからの職員は、その話を引き出そうとカーテンを

開けて山が綺麗に見れるようにと自然に動けています。

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物凄く些細な事かもしれませんが、職員から話題を振り、山の話をして頂くのと

S様が自分から話したいと思って、山の話をしてくれるのでは大きな違いがあると

私は感じています。

極細かい小さな違いなんですが、私は大きな成長があったと捉えています。

私が学生の頃は、帰宅願望が出た方には気を紛らわす対応をと学びました。

BPSDが出た後、悪化しないようにどうするのか考えていました。

これでは、気を紛らわすだけなので、いつまでたっても不安が消えなかったんです。

S様の状態は変化せず、職員は支援に行きつまり、モチベーションも下がりました。

研修や認知症ケアのツールを使用した事で今の対応が後手になっていると気付きました。

私たちが本当にすべきなのは、帰宅願望が出ないようにするにはどうすればいいのか。

良い状態で過ごせるように、どう対応するのか考えていくべきだと思います。

それは時に、気を間際わす対応しないといけない時もありますが、

いくつもの方法を使い分け、必要に応じて対応する事が大切なんだという事を学びました。

又、先手の対応をするためにはたくさんの情報から

その方の事を深く知り、何を必要としているのかの気づきが大切です。

気づきがなければ、先手の対応は出来ません。

当事業所でも、全職員が出来ているわけではありません。

今後の課題は全職員が同じような対応が出来ることです。

又、先手の対応が出来るよう、気付きを養い、S様が気持ちよくデイを利用し、

一日一日楽しかったと思ってもらえるような職場作りをしていきたいと思います。

以上です。

今回の発表は私に、又、私以外の職員にも大きな影響を与えました。

いこい職員のモチベーションUPに繋がり、そこからケアの質の向上にも繋がりました。

やりました!!!努力したかいがありました!

 

㈱QOLサービスから出版されている「月刊DAY 2月号」の日本通所介護ケア研究

大会特集ページに掲載されているので、興味のある方はこちらのほうもチェックして

みてください。

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