秋月のブログ

施設のブログ:秋月

2017/12/02

看取り介護委員会 施設内研修を実施致しました

『特別養護老人ホームは終の棲家である』なんて

昔はよく耳にしたものです。

 

しかし、実際には、

入院した先の病院で退院許可が出ない

(経鼻栄養や点滴が外せない等)ことも少なくなく、

「最期まで」施設で過ごせるケースは決して多くないようにも感じます。

 

いざ体調を崩したその時、ご本人にどうしたいかを訊ねても、

その時点では既に判断したり意思表示したりすることが難しかったり、

我々健常者であれば大したことうない些細な感染症が、

入院という環境変化と相まって

ご本人の急激な状態低下・重症化を招いたり…ということも

多々見受けられます。

 

一方で、「終活」ということばの流行が示すように、

世間の「どのように生き、どう最期を迎えたいか」という

死に主体的にかかわろうとする意識が高まってきたこと、

秋月も例に漏れずですが100歳を超える高齢者も珍しくなくなりつつある超高齢化、

また医療におけるQOL重視の視点が広がってきたことなどもあり、

ご本人様からというよりはご家族様から、

「苦痛さえ取り除いてもらえれば、この年齢で検査や治療は希望しない。

慣れ親しんだお部屋で、

ずっと一緒に過ごしてきた職員さんに見守られながら、

家庭的に最期を迎えたい。」

というご希望を承ることも多くなって参りました。

 

上記の場合、秋月では「お看取り」という対応になります。

(「お看取り」が、

具体的にどのような状態で、どうケアすることを指すのかは、

この場では割愛させていただきます)

 

前置きが長くなりましたが、

11月の施設内研修は、そんな施設内の「お看取り」を支える

看取り委員会から研修を行いました。

 

看取り委員会が取り扱う議題は多岐にわたり、

看取りケアにおける各書式、カンファレンスの在り方、

ご家族への対応や一つひとつのケースの振り返り等、実に様々です

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看取りケアに関する研修には、毎回多くの職員が参加しています。

「お看取り」は、職員だけでなく、ご家族の関心も高く、

高齢者福祉の業界全体としても注目される話題の一つです。

今まで、看取りケアの基礎的な知識や考え方は勿論のこと、

カンファレンスのロールプレイや、

エンゼルケアについて外部講師を招いた実技研修等も行ってきました。

 

誤嚥のリスクの高い看取り期にある利用者様が、

何か食べたいと仰ったらどうしたらよいか?

脆弱で心疾患のある看取り期の利用者様のご家族から、

入浴の希望があったらどうやって実現できるだろうか?

ご家族からのこんな疑問・あんなご意見に、うまく答えられなかったけれど…etc。

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研修はそんな自分自身を見つめ直し、

他の職員との交流の中で新たな気付きや学びを得るよい機会です。

 

開設から5年目を迎え、

紆余曲折を経ながらも、

徐々に定着しつつある秋月の看取りケア。

 

自信を持って皆様に提供できるよう、

職員研修も益々充実させていきたいと思います!