特別養護老人ホームでは、
年2回以上(1回は夜間想定)の防災訓練が義務付けられています。
最近は、地震や噴火、豪雨等、
災害に対する報道が
決して珍しいものでなくなってきています。
常に備えよ、と様々な場面でいわれており、
秋月でも水や食料の備蓄、非常電源の確保等
行政の指導に基づき進めております。
そんな中、今回の訓練は、
夜間想定(23時火災発生)の下で実施致しました。
秋月は、約200名の入居者に対し、
夜間帯(22:00~翌7:00)の職員配置は、
夜勤者12名、宿直者1名となっています。
今回の防災訓練は、
施設全体ではなく、フロアごとで数回に分けて実施致しました。
ユニットから1名づつ、夜勤を行う職員を中心に
小規模な訓練をくり返します。
すべての職員が実際に携わり、
着実に身についていくことを目指します。
まずは施設内消防設備と
有事の際の職員の動きの説明。
そして、
各ユニットのスタッフルームにある
副受信機の操作説明です。
「どのボタンを操作するのか…」
「このランプが点いたら…」
夜勤帯、もしかしたら、
自分一人きりで対応しなければいけないかもしれない。
メモをとる手に力が入り、
職員の面持ちも心なしか緊張しています。
実際に、火災発生個所への消火訓練も行います。
秋月の防火設備の一つ、
煙探知機です。
これが反応すると、
防火扉や居室の扉が自動で閉まり、
煙の混入を防いでくれるのです。
初期消火に当たる職員のもとへ、
他の職員が消火器を持って集まります。
「急いで、でも冷静に…!」
他の職員は、
消火器で消火できない場合のため、
消火栓を準備します。
「消火栓、長い…!」
職員にも、色々な発見や学びがあったようです。
「副受信機の操作や消火器の場所等
普段意識していないところもあったので、勉強になった。」
「この施設は、まだ新しい建物なので、消防設備も充実している。
しかし、
消火器、散水栓、放送設備がどこにあるか、きちんと把握しておく必要がある。」
「今回の訓練を機に、各ユニットの消防設備の場所をきちんと確認する。」
そして、どんなに訓練を重ねても、
「夜間などの職員が少ない場合は不安がある。」
これも職員の正直な本音ですね。
入職時に防火設備について説明していますが、
復習をしなくては忘れてしまいます。
今回参加できなかった職員も、
確認が必要なのは言うまでもありません。
備えあれば憂いなし。
秋月の建物は、石神井消防署からも、
防火建築として最新の設備が整っていると、
お墨付きを頂いております。
しかし、設備が立派なだけでは何の役にも立ちません。
いざというときには、やはり「ひと」。
職員一人ひとりがしっかりと役割を認識し、
設備の使い方や業務分担を
しっかりと遂行していくことが必要です。
今後も、定期的にミニ防災訓練を行い、
皆様に安心していただきたいと考えております。