練馬区には、文化振興財団という団体があります。
文書で申し込みをし、
書類審査の上、更に抽選を勝ち抜くと、
色々な福祉施設へ音楽団体や映画鑑賞会などを派遣して下さるという事業を行っています。
今年、音楽家の派遣事業にはあえなくハズレてしまいましたが、
映画鑑賞の機会を頂きました。
「勿論お若い方もいらっしゃるでしょうけれど、
ここにいらっしゃる大多数の皆さんが青春を過ごした頃は、
戦争真っただ中、または戦後の混乱期でしょう。
娯楽なんて本当に少なくて、映画はその数少ない娯楽の一つだったはずなんです。」
と、NPO法人代表の方は熱く語っておられました。
確かにその言葉通り、
会場にレイアウトされた古い映画のポスターに、
「あら、懐かしい!」「昔、これ観たね。」なんて、
皆様嬉しそうに見入っていらっしゃいました。
この日NPO法人の方がチョイスして下さったのは、
喜劇王チャップリン!
淀川 長治がチャップリンの作品を解説していくという一作で、
いくつかの作品の名シーンに
皆様頷きながら集中して見入っておられました。
「懐かしいわね~、この白黒の画面!」とI様。
「観たいと思ったって、今観らんないわよ、こんなの!」
「こんなのでも観に行く人はモガとかいわれたのよ。モガってあなた判る?」と、
笑いながらT様。
少しお若いI様は、
「私は、青春の頃っていうより自分の子どもの頃ですね。でもやっぱり懐かしいですよ。」
と微笑まれていました。
後半には映画音楽の紹介ということで、
「サウンド オブ ミュージック」や、「雨に歌えば」、
「王様と私」「グレン・ミラー」etc…
誰でも聞いたことがあるような映画の名曲を編集したVTR。
利用者様皆様にとっては懐かしく、
また若い世代の職員が、
「グレン・ミラーって映画の曲だったんですね!」
「映画の曲だってのは知ってたけど、
実際の映画は初めて観た!」
と改めて利用者様方の生きていた時代への理解を深める機会にもなりました。
まるで昔懐かしい若いあの頃に戻ったかのような60分間、
本当にあっという間でした!
こんな機会をまた時々頂けるといいですね。