かもな園のブログ

施設のブログ:かもな園

2017/02/24

中学生職場体験その①

『笑いすぎてお腹が痛い!』、『メッチャ面白かった!』

満面の笑みで3人が話している。その姿からは達成感も伝わってきた。

小学校から仲良し3人組の彼女達は、加茂名中学校からの職場体験だ。

三日間の職場体験最終日、プログラムはレクリエーションの企画、実践。

『ボーリングのレクリエーション』という設定だけを伝え、ルールや役割分担は

自分達で考える。

ペットボトルとボールは用意しているが、飾付は自分達で行ってもらう。という内容だ。

加えて、彼女達からの提案でボーリング前に演奏を披露してくれる事となった。

3人ともブラスバンド部に所属し、なんと2年連続全国大会で銅賞、銀賞を受賞して

いるのだ。

ボーリングの企画やペットボトルの飾付を行っている時の和やかさと

楽器の音合わせをしている時のきりっとした雰囲気が対照的だ。

結果、彼女たちの演奏も企画したレクリエーションも大いに盛り上がり大成功だった。

 

今回の職場体験、実はプログラムを大幅に見直している。

テーマは、『介護の楽しさを知ってもらう』

昨年までの、「介護の現実を知ってもらう」から180度方向転換した形だ。

「介護の現実を知ってもらう」と言えば聞こえは良いが、実際は

利用者様にも中学生にも配慮を欠いた内容だった。前回までの体験では

入浴介助の現状を見て、気分を悪くした生徒がいた・・・

フロアーでは、『この方とコミュニケーションを図ってください。』と言われるも

何を話していいかわからない。それでも最初は一生懸命お話しようと努力する。

やがて話のネタが尽きるも時間は過ぎない。気がつけば離れた場所から棒立ちで

見学している。

こんな体験をした生徒達が、将来介護の仕事に興味を持つだろうか?

家族や友達に介護の仕事を良く話すだろうか?

 

そして、この体験そのものを多くの職員が経験している。

資格取得のカリキュラムや学生時代の施設実習で、同じように

『この利用者様とコミュニケーションを取ってください。』とフロアーに放置された

辛い思い出を多くの職員が口にしている。

どんな仕事でもキツイ事や辛い事はあるだろう。介護も勿論そうである。

しかし、それを知るのはもう少し先でも良いのでは?

本気で介護の仕事に就きたいと考える時、やりがいと天秤にかけて判断すれば良い。

介護の楽しさを知ってもらい、介護のイメージを変えよう!

この考え方からプログラムの見直しを図ったのだが、正直、期待と不安が入り

混じっていた。

しかし、彼女達の言葉や表情を見ると正解だったと確信できた。

このプログラムが完成形ではない。反省点や改善点もあがっている。

より良い形に改良され、いつか自慢の職場体験プログラムになる事を目指している。

 

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